一般社団法人日本徽商協会

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徽商活動情報

news新徽商がリードして故郷を発展させる(二)

――日本徽商協会創立15周年に寄せて

2021-01-25   文/『人民日報海外版日本月刊』記者 蒋豊 王亜囡



六、文化 日本新徽商は華々しく輝く

伝統的な徽商の中には、蓄積された伝統文化が凝縮されている。新時代の日本の徽商は、伝統文化のトーチをつなぐだけでなく、時代の最先端のコンテンツを付与しなければならない。まさにその思考に基づき、設立15周年の日本徽商協会は、「郷縁」、「地縁」、「血縁」という華僑団体の伝統的要素を大事にすると同時に、力を注いで文化の開拓に励んでおり、多彩な煌めきを放っている。

2011年11月、日本徽商協会の副会長であり、著名な画家である趙龍光氏とその夫人でやはり有名な画家の里燕女史が合肥市亜明芸術館で「暢懐―在日安徽籍画家趙龍光、里燕絵画展」を開催した。二人は、「今回合肥市で展示した作品はすべて水墨画で、多くは黄山の風景だが、『黄山煙雲』、『黄山松雲』や『何日帰故郷』もあり、私たちは古人が心を寄せた自然を通して、自身の故郷・安徽省への思いを表現したい」と述べた。

2014年4月、日本徽商協会は南開大学教授で著名な中国画家である尹滄海氏と在日華人の水墨画家・李文培氏、金醒石氏、里燕氏、王子江氏、高暁飛夫妻など多くの国内外の著名な水墨画家を招き、鳩山由紀夫元首相ゆかりの鳩山会館で交流イベントを開催した。画家たちはおのおの本領を発揮、筆を滑らせたが、多くの作品は友情と故郷を思う気持ちに溢れていた。在日華人の水墨画家・金醒石氏はその場で即興詩を披露した。「嘉賓集相邸,郷音老弟兄。儒雅徽商事,丹青寄与濃。(来賓が首相の家に集う、お国なまりの仲間たち。教養があり上品な徽商は、絵画に深く気持ちを寄せる)」。

同年9月、安徽漢字書法文化国際交流センター、安徽省書法家協会、宣城市文聯、宣城市文房四宝協会が主催し、日本徽商協会の団体会員である黄山美術社及びアメリカのデンバー孔子学堂、シンガポール獅城篆刻協会、台北中華漢字書法伝承協会などの共催による「2014年安徽漢字書法シンポジウム」が宣城賓館で開幕した。日本徽商協会の陳建中会長も団を率いて参加し、日本徽商協会常務理事で有名な在日篆刻家の黄教奇氏や篆刻家の陳茗屋氏らが招きに応じて参加し、会場で自身の作品を展示した。

2015年10月、中国人民対外友好協会主催の「東方から来た夢――東京新画派芸術作品展」が中国美術館で開催された。さかのぼること1年前の2014年10月、日本徽商協会の陳建中会長が音頭をとって在日安徽籍書家、画家を組織し「東京新画派」を立ち上げた。陳建中会長が率いる、江屹、金醒石、里燕、密冬瑩、牛子華、沈和年、王子江、張弛、趙龍光ら在日華人の芸術家たちは、自身の作品を中国芸術の殿堂である中国美術館に送り込んだのである。中国メディアも「東京新画派は深い思考と国際的な斬新な視野で、中国伝統文化、芸術の中で疎かにされている資源と財産を掘り起こした。彼らの一連の芸術活動とその成果は、世界の芸術界に熱く注目されている」と盛んに報道した。

2016年4月、中国安徽省文聯、中国安徽省美術協会、東京中国文化センターの共催で、日本徽商協会の法人会員である黄山美術社が運営する「継往開来(先人を引き継ぎ、道を開く)――中国『新徽派』美術作品展」が東京で開かれた。鳩山由紀夫元首相、在日本中国大使館の汪婉参事官、安徽省文聯副主席で、同省美術家協会の楊国新主席が出席し祝辞を述べた。

2016年9月、日本徽商協会と『日本新華僑報』が協力し、安徽テレビ局が日本で撮影するドキュメンタリー「徽商天下」の制作を11日間にわたりサポートした。

2016年10月、鳩山由紀夫元首相の中日友好に対する長年の貢献に感謝するため、日本徽商協会と上海ミケーネ芸術品有限公司が共同で中国の彫刻の大家である田躍民氏を招聘し、写実的な手法による鳩山由紀夫氏の銅製胸像を製作した。鳩山会館での胸像落成式で、鳩山氏は「この作品の中に中国人民の厚い友情を感じる」と感慨深く述べた。

2016年10月、1年間にわたる大型展覧会「漢字三千年」展の巡回が正式に開始された。この展覧会は日本徽商協会の法人会員である黄山美術社が企画し、東京富士美術館、中国人民対外友好協会、中国文物交流中心、日本中国文化交流協会、毎日新聞社が共同で主催した。文化財の展示という特殊なスタイルで漢字文化を紹介するもので、国内外で初めての試みであり、福田康夫元首相や当時の中国人民対外友好協会の李小林会長、程永華中国大使らも鑑賞した。その間、『人民日報海外版日本月刊』は福田康夫元首相と李小林会長との対談を企画した。福田康夫元首相は「アジアの漢字圏、特に日中韓三カ国における漢字の役割を重視しています。日中韓には共通の文化基盤があり、漢字によってお互いの理解を深め国民感情を好転させることができると思います」と述べた。その後、在日本中国大使館は外壁の展示板で「漢字三千年」展を日本社会に向けて宣伝し、多くの日本人が来場し観賞した。

2017年末、第6回「中華の光」の授賞式が北京で挙行され、日本徽商協会の名誉会長である黄山美術社の陳建中社長が「中華の光」賞の受賞者の一人となった。これは、中国国務院新聞弁公室、国務院僑務弁公室、中国人民対外友好協会、孔子学院本部/国家漢弁、中国文聯、中央テレビ局が共同で主催する国際的な特長を持つ大型文化人選出活動であり、中国国内最高レベルの文化的行事の一つである。在日安徽籍の華僑華人としては初めての受賞であった。

2018年9月、日本徽商協会の理事で、著名な四川戯と黄梅戯の「変面」役者でもある王文強氏が組織した安徽省安慶黄梅戯芸術劇院の俳優たちが東京中国文化センターで初めての日本公演を行った。俳優たちは在日安徽出身者と中日各界のゲストのために「天仙配」、「女駙馬」など6つの演目を披露し、同時に東京・代々木公園で開かれていた「中国文化ウィーク」にも参加した。

2019年9月15日、日本中華総商会主催の中秋オークションで、日本徽商協会が出品した画家・金醒石氏の作品「蘇子清風名月図」が入札された。その収益は日本中華総商会によってチチハル市の貧困援助のために寄付された。

文化はルーツであり、架け橋である。徽商の文化の根を在日新徽商の中に深く根付かせ、徽商文化の架け橋を中日両国交流の重要な媒介にする。これこそが、日本徽商協会が文化の面で力を発揮する由縁である。



七、イノベーション 科学技術の時代の歩みとともに

日本徽商協会の会員の多くは1980年代、90年代に来日した。当時、中日両国の経済状況には大きな差があり、在日華僑華人は日本の資金と企業を中国に導入するために奔走していた。30年はあっという間に過ぎ、中国は平和的発展の中で台頭し、継続される改革開放も資金に対する切実なニーズが、技術とイノベーションに対する渇望へと変化した。西安交通大学を卒業し、今ではIT企業のトップである日本徽商協会の張書明会長は今までの歩みを振り返り、「技術とイノベーションを導入したからこと、中国の発展がさらに堅実な底力を持つことができた」と感慨深く語る。

2015年12月、日本徽商協会の秘書長であり、『人民日報海外版日本月刊』編集長の蒋豊は中国科技大学において、「変化する中日両国と変化する中日関係」というテーマで講演を行い、学生らと交流する中で、彼らに広い視野を持ち、日本の先進科学技術を学び、志を立てて祖国と故郷に報いるよう励ました。

2016年11月、安徽省人民政府外事僑務弁公室の王信主任は東京を訪れ、日本徽商協会が企画した安徽省の「僑夢苑」のプレゼンテーションに出席した。安徽籍華僑華人の科学技術関係の従事者と企業経営者は興味津々で参加し、「僑夢苑」を自身の夢を叶える場としたいと希望した。

同年9月27日、安徽省外事僑務弁公室の張力芳副主任が率いる安徽(合肥)僑夢苑訪日代表団が東京を訪れ、日本徽商協会事務局において、日本徽商協会、日本安徽聯誼会、中国留日同学総会などの在日安徽華僑華人らと会談した。多くの参加者が、安徽省に僑夢苑のような海外華僑華人が集中し、科技、金融とハイエンド人材が集合し、華僑華人のイノベーションの成果を転化させ産業を発展させるモデル地区があることに興奮していた。

行動は開始された。2018年12月、安徽(合肥)僑夢苑イノベーション大会日本予選会が開催された。日本徽商協会の黄平副会長は参加した団体に、自身が実際に僑夢苑ハイテク地区に進出した1年余の経験と感想を紹介した。黄平副会長は合肥の持つ人材の強みを高く評価し、ハイエンド人材が会社にもたらした大きな利益について紹介した。さらに、ハイテク地区の優れた創業イノベーションの環境にも触れ、参加者たちの興味をかき立て、チャレンジ精神に訴えた。

2019年10月13日、第2回安徽(合肥)僑夢苑イノベーション大会日本予選会が、東京大学の工学2号館で幕を開けた。20の参加プロジェクト、10のプレゼンテーションが発表された。日本徽商協会の副会長で、大会審査委員会主席の刁旭氏は総括の中で、「本大会の参加プロジェクトは多くが半導体チップ、人工知能とビックデータ医療の分野に集中していた。技術が先進的で、マーケットの展望が開けていることが本大会の大きな特長であり、安徽省の僑夢苑への進出に適している」と、参加者たちが将来も継続して技術を磨くと同時に、いかに市場を開拓し、資金を獲得し、技術を実業化するかなどの点も重要な課題であり、自身のプロジェクトの健全な全面的成長を確保し、科学技術をSDGsのサイクルに入れていくよう激励した。

2019年12月、中国共産党安徽省安慶市委員会の魏暁書記などの指導者と江准自動車グループ、安徽環新グループのマネジメント担当者と技術者らによる代表団が日本を訪問し、日本徽商協会の黄平副会長、趙龍光副会長、里燕理事及び日本安徽聯誼会の汪先恩理事長らと懇談会を行い、親しく交流した。

2020年の新年が明けると、日本徽商協会と日本江蘇総商会、日本上海総商会、日本浙江総商会が合同で、日本中国長江デルタ一体化促進会を結成した。日本徽商協会の張書明会長は、「われわれが促進会に加わることは、仲間の商会と華僑団体と連携した行動であり、また故郷の建設に実際的な参加をするということだ。われわれは故郷の発展の目撃者になるだけではなく、科学技術を故郷発展の尽きない動力として、イノベーションによって故郷にさらに幸福な未来を作り出す」と述べた。



八、 栄誉 故郷からの信頼

日本徽商協会は故郷の発展のために貢献しており、祖国と故郷は日本徽商協会に大きな栄誉を与えた。

2013年11月、中国安徽省海外交流協会の改選大会である第三回理事会が合肥市で開かれた。245人の代表が参加し、そのうち海外からの代表は55の国と地域から158人を占めた。日本徽商協会と日本安徽聯誼会からは7人の代表が参加した。日本徽商協会の陳建中会長は中国安徽省海外交流協会の副会長に選出された。

2014年9月、安徽省第6回帰国華僑・家族代表大会が合肥市で開かれ、日本徽商協会の陳建中会長は海外顧問に招聘された。

2016年2月、日本徽商協会の陳建中会長は招きに応じて、中国人民政治協商会議第11回安徽省委員会第4回会議に出席した。2018年1月、日本徽商協会秘書長の蒋豊は「安徽の家族」として招きに応じ、合肥で開かれた中国人民政治協商会議第12回安徽省委員会第1回会議に出席した。2019年1月、日本徽商協会の黄平副会長は招きに応じて、中国人民政治協商会議第12回安徽省委員会第2回会議に出席した。2020年1月11日、日本徽商協会の張書明会長らは安徽省に赴き、中国人民政治協商会議第12回安徽省委員会第3回会議に参加した。

政治に参加し議論して華僑の心を示し、国事に提言し華僑らしさを示す。毎年の政治協商会議の席上、海外代表として参加する日本徽商協会のメンバーが積極的に提言し策を出すことで、故郷の建設を推進できるのである。

九、終わりの始まりではない

日本徽商協会の15年間の歩みを細かく整理した。深く故郷と祖国を愛する気持ちが感じられ、歴代の会長がメンバーを率いて獲得してきた非凡な成果を見た。そのうち、最も安堵させられたことは、「団結」と「建設」という二つの言葉が頻繁に出てきたことだ。

「団結」は、日本徽商協会が創設された当時、会の主旨とされ、新旧の会長の間、メンバーとメンバーとの間、仲間の団体との間で、「団結」は常に大切にされている。

「建設」は、実際に行動するということだ。日本徽商協会は創設以来、一つ一つ故郷の建設のために有益な事業を成功させてきており、レンガを一つ一つ積み上げていくことだけが故郷にビルを建設できるということだと信じている。

15年間はあっという間に過ぎ去った。15年間、発展し成長してきた。これまでの歩みに対する愛情のある回顧こそ、新しい歴史を創造することにつながる。日本徽商協会は心を合わせて協力し、創立15周年を新しい契機として、勢いに乗って上昇し、今再び、歩を進め新たに飛躍する。(完了)
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